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もうひとつの、大切な、私忙しくても、悩んでいても。無くしたくない、大切な、私。
もうひとつの世界に住む、大切な、私。 |
三月大歌舞伎『義経千本桜』 ”道行”幕見&夜の部
[ 伝統 ]
観劇日:3月26日&11日(木の実〜すし屋のみ) 夜の部でも、開場前に鳴り物が入るのですね。知らなかった。
やったぁ、吉野川!
[ 伝統 ]
六月のチラシができていたので、戴いてきました。昼の部第一演目が、妹背山より久我之助と雛鳥の二場。 一番、観たかった演目に、通い始めてたった一年、しかもちょうど一年目に出会えるなんて! しかも、定高は藤十郎さん、恋人達は梅玉さんと魁春さんの兄妹じゃなかった、御兄弟です。 これは、四五月がまんで働くしかないですね♪
森八さん
[ 伝統 ]
いとしき御名は・・・森八っつあん・・・ではなくて。 加賀にある和菓子の老舗です。以前、こちらの記事にも書きましたが、ワタクシ、ここのお菓子が持つ上品な甘さの虜になっております。 本店は金沢市尾張町の泉鏡花記念館裏手にあるとの事で、この春休みを利用して訪れてみよう、と楽しみにしていたのです。ところが、ところが。 インターネットで宿を予約しようとした矢先に飛び込んできた、能登半島沖での地震のニュース。観光コースにはお寺など古い建造物を多く入れていたので、残念だけれど旅行は見送りとしました。 旅行が中止になってしまったのも残念だけれど、心配なのは森八さんの本店。お店は大丈夫なのでしょうか。女将さんを始め、従業員の方たちは怪我などされなかったのでしょうか。製造は問題ないのでしょうか。原料は入ってくるのでしょうか。 今朝、都内の支店を通りかかったのでよっぽどお見舞い申し上げたいと思いました。でも、もしかしたら支店の従業員さんではなくデパートから入る応援の方に当たってしまうかもしれないな、と思い行動には移せませんでした。 被害を受けた方々、早く普段の生活を始められるよう、お祈りしています。
国立劇場 3月歌舞伎公演『初瀬/豊寿丸 蓮絲恋慕曼荼羅』
[ 伝統 ]
待ち遠しかったこの3月、この舞台も、今日が千秋楽(漢字は、ごめんなさい)となりました。今頃は、楽屋の片づけが行われているのでしょうか。 観劇日:3月11日(日)・3月18日(日) 11日は一人で、18日はあまり舞台を見慣れていない友人達と。心がゆ〜ったりとするような、日が過ごせました。
三月大歌舞伎 通し狂言『義経千本桜』昼の部
[ 伝統 ]
『鳥居前』 本日はちょっと遅刻。客席へ上がって行くと、紅白の梅が咲き乱れる中で静御前が泣き崩れていました。一目見て、福助さん静御前と梅玉さん義経だとわかる。なんだろう、お二人とも、役である前に役者さんそのものなのだ、いつも。 遠見の景色が本当にのどかで、美しい。畑があって人が住んでいて、その信仰の中心として神社(お稲荷さん)がある。 強そうな、菊五郎さん忠信。手のひらにまで赤い隈取があって、少し驚いた。狐六法での引っ込み、例によって三階席から花道を観ることはできない。けれど、定式幕に映る影が本当にバランスが良く、またテンポもとても良く、理屈抜きに「すばらしいな。」と思った。 あっという間の序幕・・・約30分だからね。。。 『渡海屋』 女房たち、さすがベテランの女形さん達だけあって声にハリと味があるのにまず嬉しくなる。 お安こと安徳帝は原口智照くん、女の子(一応)の役だけれど、そしてまだ初日開けて間もないのだけれど、ほんの少しピッチが低めの声で彼だとわかった。千秋楽まで、どうかがんばって欲しい。それにしても、七月の『山吹』で「なむだいし、へんじょうこんごう〜。」と唱えていた時には舞台に上がっているのが心配なほど小さかったのに、11月の千松と言い、この後の場面と言い、いくつも役をこなして子役らしくなっているのではないでしょうか(と、偉そうな事を。ごめんなさい)。 藤十郎さんお柳が奥より登場。拍手のタイミングと、大向こうと。いくつもの”歓迎”がぴったりと重なり、嬉しくなる。当たり前と言えばそれまでだけれど、息を詰めて役者の出を待つ、タイミングを計る、そして拍手、といった舞台と客席の空気の流れみたいなものを感じられる時、なんとも言えず気持ちがいいのだ。 いつもながら武士役の高麗蔵さんはなんだかな・・・不思議なお顔とお声になってしまうのだ。 惟盛を演じられていた今日の幸四郎さんは、聞き取りやすかった。そういう役なのかな? むしろ、藤十郎さんの方が聞こえなくなることもあったのだが、こちらは特徴あるお声なので耳(と目)が勝手にお柳の方を向いてしまう。 お柳の物語り、と言うよりアレはのろけと呼ぶべきなのでしょうか。声の使い分けがとても素敵だった。もう少し続けば、うっとりとできたのにな。。。 『大物浦』 少し前まで、”おおものうら”と読んでいた私・・・それはともかくとして。 前の場面ではあまり心に入ってこなかった藤十郎さん典侍局だが、ここで乳母としての姿を見せ始めてからはぐんぐん惹き込まれてしまった。まず、赤い長袴が階段に映えた見得はもちろん、安徳帝を抱きかかえて建物から降りてくる場面。かなり危なっかしくて後見さんにすがりつくような形にも見えてしまうのだけれど、女性らしい必死さが見える。それから、伊勢神宮に手を合わせる安徳帝を見守る表情。ここは結構な為所なのでは? と密かに思っているのだが、イヤホンガイドの解説によれば「命を奪う決心も揺らいでしまいそうな」場面だとのこと。可愛くて可愛くて仕方がない、そんな表情です。 本当に、ここの智照くん安徳帝は可愛らしい中にも品のある立ち姿をしている。子役さんは、ともすれば誰でもできるような印象を持ってしまうけれどやはり、繰り返し舞台に立つということは何か特別なものを持っているのかもしれない。 『道行初音旅』 楽しみにしていた、芝翫さんの踊り、静御前。花道での最初の見せ場は全くと言っていいほど見えないのに、白い袖から発される光が見えるような気がした。 可愛らしい、可愛らしい静。本当はこの幕、可愛らしさより色気が出るらしいのだが、想像していたより動きが幼い(若いのを通り越して)のにもう、頬が緩んでしまった。まあ、前回が『熊谷陣屋』の相模だから・・・。 なぜか、菊五郎さん忠信が梅玉さんに見えて仕方がなかった。なんでだろう? あの、若衆姿のイメージだからか? 熱を持ったような目の辺りが似てるんだよね。 そうそう、芝翫さんの後見は若手のお弟子さんだったが、引っ込む時の歩き方が美しくて目で追ってしまった。 じわりじわりと心に桜の花びらが積もってくるような、そんな温かい感動を得られた一幕。さすがは、大御所揃いだと思った。逸見籐太の仁左衛門さんも、もちろん好きだ。 ふと、今日の舞台を別の役者さんに当てはめて思い浮かべてみた。というのは、猿之助さん一門がこのお芝居をする時(通しか見取りかは記憶が定かでないのだが・・・)は静御前を『鳥居前』春猿さん、『道行』笑三郎さん、『四の切』笑也さんの配役でされるという話を読んだ事があるからだ。初めての『鳥居前』を観ていてなるほど、この感情的で可愛らしさにあふれた静は春猿さんのイメージだ、と思った。『道行』の清らかな中にも肉感的な色気を感じさせる静はやはり、笑三郎さんだし、清楚で気が強い『四の切』の静は笑也さんだ。なるほど、よく配役されていたのだな、と思うとともに、やはり観てみたかったという残念な気持ちにもなる。 夜の部はいつ観られるのでしょうか・・・。本当に、楽しみです。
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