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2014.07.25 Friday  | - | - | 

歌舞伎・番外編 〜番附〜

[ その他 ]


一昨日、大阪の松竹座から『染模様恩愛御書』の番附*1が届きました。封筒から出すなり表紙が燃えていて、ついつい胸が高鳴ってしまいます。


松竹に電話をした時のお姉さんとの会話。「あの、筋書を送っていただきたいのですが、可能でしょうか。」「はい、番附の代金と送料を送っていただければ。」「それで、筋書の代金は?」「番附は1,500円です。」ふざけちゃってごめんなさい。


「チラシを入れてください」とお願いしていたら、2バージョンのものに加えて今後の公演のチラシまで送っていただいてしまいました。感謝! です。


番附は見慣れた歌舞伎座のものに比べ”解説”というより楽しみ中心の内容だと感じました。これは松竹仕様なのか、はたまた花形仕様なのか・・・? 





一番気になっていた舞台セットですが、写真を見るとなるほどスーパー歌舞伎を思い起こさせますね。写真といえば一番アレだったのは・・・アレですね。友右衛門、燃えているんですけど。それから、火矢を放つ図書を見上げるあざみの妖しいこと。・・・あの火矢、本当に放ってしまったのでしょうか?





今回は話題性もあり、役者さんも華やかで、観に行かれた方々の感想を読んでいてもどう捉えていいのかわからなくなっているところもありました。あらすじや時代背景はわかっているつもりでも、やっぱり舞台を通して観てみないとわからない。それでも、わからないからいいや、と見過ごすわけにはいかない何かがあって、それで番附を手にしてみたのです。


たぶんこのお話は私にとって、ものすごく大切なところとつながっていて、どこかで出会わなければならなかったのではないかと思います。人との関わり方とか、愛情とか、家族とか、そんなところ。番附をパラパラとめくっていて、いわゆる”見せ場*2”以外で何が起こっているのか、とても知りたくなりました。








最後にひとつ、おふざけを。お稽古場の写真を目にしてふと一言。


「春猿さん*3、アタマ切りなさい、アタマ! あ、他の方々も・・・。」


失礼しました。




*1:言いにくい〜。お相撲の番付みたいです。


*2:見初めとか濡れ場とか火事場とか


*3:一昨日の藤間会の時、発音(発声ではなく)が少しこれまでのイメージと違っていた気がしましたが、写真のお顔の印象とはぴったりなんですね。あんまり口をはっきりと動かしておられなさそうな。何が変わったのでしょうか…?




2006.10.29 Sunday 19:02 | comments(0) | trackbacks(0) | 

何かを伝える舞台

[ 伝統 ]


友人と一緒に、母校(高校)の文化祭に行ってきました。中学生の頃から一緒に歌を勉強してきた友人なのでまず合唱部の公演へ。それから、私が所属していた人形劇部の発表へ。


演目は少し前に映画化された『あらしのよるに』で、一時間近くの大作。もともと、子どもを対象に公演するクラブなのですが文化祭ではこういったものにも挑戦します。


最近は舞台に通うようになったので私の観方も以前とは違っているかも・・・と思いつつも、周りにいる子ども達より楽しんでしまったかもしれない。そして、迫真の演技に本気で涙を流してしまいました。何度も繰り返される「出会わなければ良かった。」「狼なんかに/山羊なんかに生まれてこなければ良かった」なんて、ものすごいメッセージ性があります。


本当に良かったです。がんばったね!


人形劇も含め、なんだかんだ言っていろいろなジャンルの舞台に関わってきているのだな、と自分の軌跡をあらためて振り返りました。まあ、私は演じるより小道具や照明を工夫することが大好きだったのですが。今でも歌舞伎を観る時に細かいところに注目してしまうなど、変わっていませんね。う〜ん、舞台に関わりたい!





公演後、現役の部員たちと話ができました。私が活動していた10年近く前からいる人形もあれば、なんとダンボールで作られた”おうち”まで大切に使われていて嬉しいかぎり。


考えてみれば、途中なんども火を消しかけながらも40年以上続いてきたクラブです。もう、立派な伝統なのです。毎年文化祭を観に行くことしかできないけれど、何か、役に立ちたい。活動を続けていってほしい。そう願わずにはいられません。





そうそう、私も友人も、それから後輩の卒業生も泣いていたけれど、前の方に座っていた女の子もお母さんにしがみついて泣いていました。お客さんが泣いているのを見ると嬉しい、と部員は言っていたけれど、なにより子どもの心に何かを残せる舞台にできて、よかったですね。





おまけ。お茶室にもお邪魔してきました。流礼だと思ってパンツスーツで行ったので一席正座していたら足首の辺りがちぎれそうに痛くなって大変でした。考えてみれば最近ほとんど正座していないかも。




2006.10.29 Sunday 18:18 | comments(0) | trackbacks(0) | 

紫派藤間流舞踊会 第一日目

[ 伝統 ]


朝から晩まで。客席も強行軍でした。踊りのことはわからないし、踊りの先生方のこともわかりませんので失礼があるも知れませんが、第一報です。






  • 嬉しかったこと…猿之助さんがいらしていました。少なくとも夜の部半分以上ご覧になっていたから、お疲れではないかしら。






  • びっくり大賞*1…猿紫さん






  • お疲れ様でした…猿弥さん、後見・謡・三味線・鳴り物の皆さま






  • ベテラン賞*2…微野さん、田之助さん、吉蔵さん






  • 輝き賞*3…笑三郎さん、微野さん






  • ベストカップル…掬乃舞さん&掬紫香さん(吉原雀)





以上!*4





踊りでも声がかかるんですね。びっくりしました。聞きなれないお名前(あたりまえだ^^)だったので余計に驚いたりして。




*1:以下、あやめの独断でございます。


*2:藤間紫さんは対象外です。


*3:変なネーミング!


*4:あれ、春猿さんがいない・・・。ええと。。。そうそう、なんでプログラムに以前の写真をお使いなのでしょうか?




2006.10.27 Friday 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 

十月大歌舞伎 その4 千穐楽

[ 伝統 ]


『髪結新三』


ああ、楽しかった。幸せだった。





今、NHK『きよしとこの夜』に勘太郎さんが出ていらっしゃいます。立派になったなぁ・・・。私が大人になったんだから、勘太郎さんも立派になられるはずです、はい。





あ、ロビーで落語家の桂歌丸さんをお見かけしました。普通の、ちょっとおしゃれでかっこいいおじ(い)さまでした。





終演後、”本日千穐楽”の垂れ幕を眺めて十月の名残を惜しもうと見上げたら、もうどちらも外されてしまっていました・・・。





そして今頃は、道具が悉皆片付けられた歌舞伎座の舞台で明日の藤間会の場当たり(?)中でしょうか。お芝居中にふと上を見上げたら藤の花が吊るされていたので、明日は『藤娘』がかかることを思い出しました。


今夜はちょっとがんばって、明日は思い切り楽しむぞ。今日以上に!





10月30日(月)追記



『髪結新三』


とある方のご好意で、前の方の席で観ることになりました。舞台上からも見えるだろうし一等席だから、服装にも気を使ったりして・・・。



  • やはり女形が好きなもので、その意味でお常をなさった吉之丞さんに目が行ってしまいました。手が細くて長くてやっぱり男性の手なのだな〜と思うのだけれど、その手で人をたしなめたり”手を合わせて拝ん”だりするものだから、素敵。目付きも例外でなく、お体の全体から上品な感じが漂っていました。こんな女将さんがいればお店はうまく行くのだろうし、こんな役者さんが脇を締めておられれば舞台もうまく行くのだろうな、と思いました。

  • お菊をされていた宗之助さん、お若い方なのかな*1? 初めてだと思うのですが、あの声どこかで聞いたことがあるような・・・。どなたかに似ているのかな?

  • 幸四郎さんの新三が一つ動くたびにものすごく色っぽくて驚いた。私は苦手だけれど、なるほどファンになる方の気持ちもわかるぞ・・・と。



以下、続きます。




*1:47年生まれ・・・うわ、若い。




2006.10.26 Thursday 23:12 | comments(1) | trackbacks(0) | 

見上げると






いつも同じところに見える、星。


あなたはいつも、そこにいてくれるのね、と想う。たとえそれが、限られた季節のものだとしても。


私は、幸せだ。




2006.10.18 Wednesday 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) | 

13日の金曜日

[ その他 ]


突然ですが、問題です。





一年のうちに、”13日の金曜日”は必ず巡ってくる。


さて、これはほんとうでしょうか?














・・・ひっかけでも頓智でもなく、ただの算数の問題です。




2006.10.13 Friday 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) | 

蔓の模様

[ 子ども ]


写真だけアップして、文章を入れていませんでした。あっという間に週末です。13日追記





さてこの写真、眼鏡の蔓です、ご覧の通り。5年ほど前に作ったのだったと思いますが、母に奮発してもらってバーバリーブランドを。両側の蔓が一部、バーバリー柄になっているんです。


普段はコンタクトなので、この眼鏡を使うのは一日中家にいる日くらい。でも時々、眼鏡で出かけることもあります。





塾で働いていた時、数回ですがこの眼鏡を掛けていったことがあります。確かその日は3月の終わりで、新中学生、つまり卒業を間近に控えた小学生の授業の日だったでしょうか。まだ数えるほどしか会っていないのに、小学生の生徒は、特に女の子は人懐こくて、こちらの方が助けられます。


授業後に私が出席簿を確認していると、集まっていた女の子のひとりがすっと背伸びをし、眼鏡の蔓に触れました。そして。


「この模様、先生が自分でつけたの?」


びっくり!!! です。どこからそんな発想が、と。同時に、さすが女の子、細かいところまで見ているな〜と感心もしたのでした。





彼女たちは今、高校生になった・・・うん? まだかな? その辺定かではないのですが、きっといいお姉さんになったことでしょう。




2006.10.09 Monday 22:03 | comments(0) | trackbacks(0) | 

風景印

[ その他 ]


風景印を、ご存知でしょうか・・・って、ご存知でしょうかなんて失礼ですね。


郵便を出す時に、ポストに入れずに窓口でお願いすると押してもらえる、郵便局に固有の消印です。この写真は、昨年の夏に宮島へ旅行した時のもの。記念に、自分宛にはがきを送ってしまいました。





もともとは、大学で茶道の先生に教えていただいたものです。卒業した先輩たちに出す手紙にはすべてこれを押してもらうことになっているので、本当に大変な思いをしました。けれど、卒業生になってみて一年に二度、大学最寄の郵便局の風景印を見るととても嬉しくなります。紙袋いっぱいの封筒を抱えて郵便局へ歩く、後輩たちの姿が思い浮かびます。


というわけで(?)友人に送る特別な手紙は家近くの郵便局に持って行って、風景印を押してもらうのです。と言っても、実は地元の風景印がどんなものなのだか私は知りません。だって、自分に手紙を出すことなんて旅先から、くらいしかありませんからね。





小学校の友人の一人に、一年に数回程度手紙のやり取りをする男の子がいます。いつもきれいな切手で送ってくれるので、私も彼への手紙には風景印を押してもらうようにしています・・・が。


実は、彼の名前は数年前に一部で売れた若手俳優さんと同姓同名(俳優さんの方は芸名ですが、彼は本名です)。漢字も同じ。数ヶ月に一回手紙を、しかも風景印で送るなんて、、、ファンレターだと思われはしないだろうか、とか勝手に恥ずかしくなっていました。


なにしろ小さな郵便局ですから、窓口のお姐さんにはいつもいつもお世話になっています。もちろん、書類を速達で送る時や切手を買う時も同じ方からです。


冷静に考えればその俳優さんもすべての方が知っているとは限りません。第一覚えていないでしょう、と。恥ずかしそうにしている方が怪しいぞ、と自分で突っ込んでみます。





えらくおかしな話になりました。風景印、まずは身近な局のものをもっと知りたいと思っているところです。




2006.10.06 Friday 22:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 

芸術祭十月大歌舞伎 その2(夜の部)

[ 伝統 ]


10月21日追記



『髪結新三』


幸四郎さんは失礼ながら、拝見しているといつのまにか眉間にしわを寄せていることに気付く演技が多く苦手だった。のだが、新三は観やすかった。適当な軽さと、悪さと、そして幸四郎さんのどこかひとつある重さ、そんな感じかな。大悪党ならぬ小悪党、ですかね。





筋を知ってはいても、予想以上に”おとこおとこ”したお芝居だと思った。いえ、もともと女形が魅力的で歌舞伎が好きになったようなものだから・・・。そんななかで、高麗蔵さんのお熊がものすごく花を添えているように見えた。残念ながら、大店の嫁入り前のお嬢さんにしては落ち着きすぎているのかも、、、いや、お姫様でもないし脇と言えば脇だからそんな演技なのかも、、、いろいろと、考えながら観ていた。


えらい失礼な物言いだけれど、お顔が端整すぎるというのもお役がやりにくかろうな、と勝手に思ってしまう。





駕籠かきのお一人は左次郎さん。稚魚の会・歌舞伎会の『三社祭り』ではずいぶん楽しそうに踊っていらして目を惹かれた。それが、このお役でも江戸っ子らしさをあらわすためか? えらくてきぱきした、踊りとも付かない動きをする面白い演技をされていた・・・というより、これがこの方のカラーなのだろうか。





鰹売りや捌きの場面が良かった・・・季節ものを季節はずれに掛けるのは、残酷といったら言い過ぎかしら。どうしても、鰹が食べたくなってしまうのだ。幸い戻り鰹に当たったけれど・・・。イヤホンガイドで「目には青葉・・・」の解説をふんふん、と聞いていたのだが、確かに上手にある手水鉢と緑が非常にさわやか。





2006.10.04 Wednesday 05:57 | comments(0) | trackbacks(0) | 

芸術祭十月大歌舞伎 その1(夜の部)

[ 伝統 ]


初・生忠臣蔵です。先月国立劇場で行われた文楽鑑賞の前に、関容子さんの『芸づくし忠臣蔵』を読み通してみました。これはなかなか内容がたっぷり。おかげで、「ここでは何を考えて演じておられるのだろう」などと考えながら、集中して観ることができました。



『仮名手本忠臣蔵』




五段目


山崎街道はさびしい。でも、文楽の舞台に比べてだだっぴろいのに、明るく感じる。鳴り物の風の音がこれほど効果的に聞こえるものか、と感心した。


仁左衛門さん勘平も権十郎さん千崎も、声が若々しくよく通るので、ついつい「人に聞かれるよ〜。」とはらはらしてしまう。





二つ玉の段ではわかってはいるのに、「おとっつぁん、あまりに無用心ではないですか」と声を掛けたくなってしまう。わざと襲われやすいようなところに腰をかけて、聞こえやすいようにお金の話をしている、みたいな。一瞬の間のあとの不気味な場面を、観客は皆待っている。後にも書きたいと考えているが、観客は残酷な心を平気で持っている気がする。とはいえ、ここで出現する白塗りの手は、あまり不気味ではなかった。


海老蔵さん定九郎・・・白いっという印象。考えてみれば奴がいなければ話は成り立たないのに、出番はここだけ、セリフもひとつ、見せ場もひとつ、面白い役だ。「五十両」はもっと軽い方が好み・・・というより、重すぎて恐さや残忍さのようなものを感じ取れなかった。


花道が見えないので、猪や勘平の出が見えないのは仕方のないこと。撃たれた定九郎はなんだか滑稽に見えてしまって・・・なぜだったのだろう。ものすごく美しい場面のひとつであると思うのだけれど、たぶん、海老蔵さんの体格が立派過ぎてのことかなと思う。血が滴り落ちるのは左膝と勘違いしてずっとそちらばかり見ていたら、いつの間にか右が赤く染まっていて「あっ」という感じ。


文楽に比べて、この場面はずいぶん丁寧に作られているように思った。特に、花道に引っ込みかけてふと財布のことを思い出し引き返す、というところなど。ここでは音は入ったのだったか? よく覚えていないけれど、ふと”魔が差し”た勘平の心の動きが見えたような気がした。





六段目


家の中の場面にも、ずいぶん目が慣れてきた。下手側にちょこんとまとめてある小道具が、どのような段取りで使われるのか楽しみにしながら見ている。この場面では一間の前に二畳ほどのスペースがあって一文字屋の二人はそこに控えていることが多いのだけれど、なぜだろう。舞台が、と言おうか、座敷がずいぶん広く見える。


菊之助さんお軽の声にいちいち驚いてしまう。なんだろう、何が不思議なのだかよくわからないのだけれど。美しくて、お軽のはずなのに不思議な妖しさがあって・・・・・・つい、亀姫の時にはどんなだったのだろう、と考えてしまう。なにより、あのお声と玉三郎さんの富姫では合わない気がするんだけどな?


お才の魁春さんがなんとも言えず心地よかった。お軽を買う人なのに、汚さとか崩れた感じがなくて、それでも場違いでもなくて、程よく綺麗に外れている。うまく言えないけれどそんな感じ。


他のどなたがどんな演技をしていても、目は勘平に吸い寄せられる。特に、あだ討ちに加えられて漏らす笑みなぞは・・・。全体を通して勘平の年にしては穏やか過ぎるし物分りも良すぎる気がするのだけれど、そんなことを微塵も感じさせない。ただただ、一緒に悲しくなったり苦しくなったりほっとしたりする。





観客は勘平が死ぬのを知っていて、言ってみればそれが最大の見せ場であったりする。誤解が交錯していることを知りながら、勘平が腹に刀を突き立てる瞬間を待っている。それまで最大の緊張感を保っていて、その場面でふっと息を抜く。考えてみれば、なんて残酷なんだろう。文楽で判官切腹の場に居合わせたときにも、そんな風に感じた。





2006.10.04 Wednesday 05:28 | comments(1) | trackbacks(0) | 
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